塾講師バイトで気がついた「解くための思考」の伝え方

さまざまな幸運もあり、無事に大学受験を突破した僕は、はじめてのアルバイトとして塾講師を選びました。

最初に担当したのは、付属高校に通う高校3年生の個別指導でした。

彼は、苦手な数学で良い点を取って、大学への推薦を取りたいということで塾に通っていました。

とてもまじめな生徒だったので、数学が苦手なのは、勉強に対する態度ではなく、勉強の方法であることは明らかでした。

彼に話を聞くと「問題を見ても、解き方が分からない」ということでした。

僕も、高校時代に同じような状況だったので、彼の気持ちは、よく分かりました。

さらに、大学生のときには、その状況からの脱出方法も分かっていたので、次のようにアドバイスしました。

——- 大学1年生のときの僕が、彼に与えたアドバイス——-

解き方が分からないというときには、2つの要素があると思う。

一つ目は、その分野で登場する解法を理解していないこと

二つ目は、それらの解法のどれを使うべきかが分からないこと

この2つをクリアすれば、自分で問題が解けるようになると思う。

———————————————————-

そのときに扱っていたのは、数学Iの「解の存在範囲」でした。

そこで、まず、最初の週に、条件の作り方をやりました。

・あるxの値を関数に代入したときのyの符号
・判別式の符号
・軸の範囲

の3つの条件をどのように組み合わせて条件を作るのですが、それはら、5つのパターンに帰着できます。

その5つのパターンを、グラフを書きながら、納得できるようなやり方で説明しました。

次の週は、5つのパターンのうちのどの条件を使うのかを判断する練習をしました。

すでに、どのパターンなのかが分かれば、条件を作れるようになっていたので、「判断する」という部分に焦点を当てて練習しました。

その結果、次のような思考パターンができたのです。

(1)解の配置の問題だ!
(2)5つのパターンのどれかの条件を作るぞ!
(3)問題のどこを見れば、判別できるかな?
(4)よし!どのパターンか分かった。もらった!

この練習を通して、彼は、「解の存在範囲」の分野を完璧にマスターすることができ、定期テストでは、今までに取ったことのない
よい点数を取ることができました。

これは、彼にとっても、僕にとっても成功体験でした。

自分の頭の中だけでなく、他人の頭の中に「問題を解くための思考回路」を作ることができるんだということに気づいたのです。


授業をしていて思うんですけど、成績の良い生徒は、問題を解いて見せている僕の「思考回路」に着目して、同じように考えて解こうとします。

そういう生徒は、黒板ではなく、僕を見ています。

成績の悪い生徒は、そこにまったく注意を払わずに、思考の結果でてきた答案(板書)に注意を払います。

そういう生徒は、僕を見ないで、黒板を写しています。

これは、能力の差ではなく、それまで「思考回路」に注意を払うことの重要性に気がついているかどうかの差です。

だから、このメルマガを読んでくださっているあなたが、今、その重要性に気がつけば、成績が一気に上がるきっかけをつかんだという
ことになるのです。

※この記事に書いた「5つのパターン」は、スウヨビの数学Iの講座で扱っています!


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